おとうさん。

父の日に息子(8)からプレゼントもらった。
幼いながらにオレを喜ばそうとしとるんやね。
気持ちが嬉しい。
ありがとね。
オレも親父に大好きなお寿司を買って帰った。
オレの父親は、以前たまけんで紹介したスーパーじいちゃんに並んで、
様々な伝説エピソードがある。
ここで語るには時間かかりそうなんで、気が向いたときにでも書きます。
今から15年前に脳内出血を起こし、2度の開頭手術で脳みそ半分が死んだ。
命は助かったが右半身が不自由で言語中枢もやられてるので言葉もでない。
こちらが言ってることをどこまで理解してるのかわからない。
コミュニケーションに困った。
当時の息子のアンパンマンのあいうえおボードを持ってきて、言いたいことを示すようにいったが、それも無理。
でも毎朝、新聞を眺める。
これまでの習慣だけが染みついてるんやろね。
話すとウンウンと頷いたり、お寿司買って帰ると左手でガッツポーズして喜んだりする。
左手しか動かないからリハビリで今じゃ習字でけっこう上手に字を
かけるようにまでなった。
言葉の意味を理解してるかは不明だけど・・・。
そして、おふくろの献身的な介護によって、親父は今だかつてないくらい健康。
オレはおふくろの介護疲れが心配。
たまにオレも親父を風呂に入れるけど、骨が折れる。
親父はキッチンにいるおふくろをブザーを鳴らして呼ぶ。
「んもう!またね?!用もないっちゃろ!しゃーしかねぇ!」
と親父の所へ。
親父がこんなになって、おふくろも介護に振り回されるくらいなら、あの時いっその事死んだ方が良かったんじゃないかとも思ってた。
でも、子供のようになった親父をイヤ事いいながらでもお世話するおふくろを見てて、親父の世話をするからおふくろも元気にしてられるんじゃないかと思うようになった。
二人で食事中ももちろんおふくろ一人でしゃべってるけど、二人で笑ったり楽しそう。
親父のことが大好きなんである。
すごく愛してるんだと思う。
オレが26歳のころ、長男が嫁のお腹に宿り、育てていけるか不安になってた頃、親父に言われた。
「野良猫でもカラスでも親になれば必死にエサ運んで育てよろうが。
お前にもできるくさ。必死になって守らんと。」
そんなことを思い出した。
家の外では親ツバメが低空飛行で餌を運ぶ。
がんばっとるよなぁ。ツバメも。

▲また捨てられない宝物が増えた。